韓国式「酢豚」と「カンプンギ」の違いとは?

韓国式中華料理の中で人気が高く、しばしば比較されるのが酢豚(タンスユク)カンプンギです。どちらも揚げた肉料理でありながら、味の方向性や調理法、文化的背景において大きく異なります。それぞれの特徴と違いを詳しく見ていきましょう。

1. 酢豚(タンスユク):甘酸っぱい定番料理

タンスユク(탕수육)は中国の「糖醋肉(タンツーロウ)」を韓国風にアレンジした料理です。ジャガイモやサツマイモのデンプンをまぶしてカラッと揚げた豚肉や牛肉に、酢・砂糖・醤油・果汁を使った甘酸っぱいソースを絡めて仕上げます。

韓国ではソースを上からかける派(부먹)と、ソースに付けて食べる派(찍먹)の対立があるほど、この食べ方についてもよく議論されます。

甘酸っぱいソースがかかった韓国式のカリカリ酢豚

2. カンプンギ:にんにくと唐辛子の香ばし炒め

カンプンギ(깐풍기)は、中国の「乾烹鶏」をベースにした韓国式アレンジ料理です。揚げた鶏肉を、にんにく・唐辛子・ネギ・醤油ベースのソースで再び炒め、ピリッとした辛味と香りを引き出します。

甘酸っぱくジューシーなタンスユクとは対照的に、カンプンギはパリッとした食感と香ばしい辛さが特徴です。テーブルに出された瞬間から食欲をそそる香りが広がります。

唐辛子とにんにく、ネギで香ばしく炒めた韓国式カンプンギの鶏肉料理

3. 一目でわかる主な違い

  • 使用する肉: タンスユクは主に豚肉、カンプンギは鶏肉。
  • 味の特徴: タンスユクは甘酸っぱく、カンプンギはピリ辛で香ばしい。
  • 調理方法: タンスユクは揚げてからソースをかける、カンプンギは揚げてから炒める。
  • 食感の違い: タンスユクはしっとりもちもち、カンプンギはカリカリしてスパイシー。

4. どちらを選べばいい?

さっぱりとした甘酸っぱい味を楽しみたいならタンスユク。刺激的な香ばしい辛さを求めるならカンプンギがおすすめです。どちらか選べないときは、両方頼んでシェアするのがベストかもしれません!

まとめ

韓国式酢豚(タンスユク)とカンプンギは、韓国が中華料理を独自に発展させた代表的な料理です。どちらにも熱烈なファンがいて、それぞれの魅力を楽しめる逸品です。ぜひどちらも味わってみてください。